お腹が張るのは病気?おなら止め薬を服薬しても駄目な理由

お腹が張る事で辛い時、生活習慣、食事内容、便秘・おなら等の排便異常、ストレス・緊張・不安が原因の場合が殆どですが、「お腹が張る」と言う症状が出る病気が隠れている可能性が有る事も確かです。
特に女性は、妊娠、月経、ホルモンバランスが影響しやすく、お腹が張り易く、あまりに楽観視し過ぎてしまい、症状が悪化してしまう場合も有ります。
他には、癖、消化器系の機能低下、薬の副作用の場合も有ります。
もちろん、病気や副作用が原因でお腹が張る場合は、出来るだけ早く担当の医師や薬剤師に相談する事が大切です。
それ以外が原因の場合、日頃から少し意識するだけで大きく改善する事が可能です。
お腹が張る時、ガスだまり、おなかのハリ用の薬をインターネット通販等で購入される方も多いと思います。
辛い時は正解の一つである事は確かですが、根本的な意味で原因を改善する事には繋がりません。
服薬を中止してしまった場合、また同じ状況に戻ってしまい、「お腹が張る」「薬を飲む」を繰り返してしまう可能性が有ります。
目次
お腹が張る原因が生活習慣の場合
「睡眠時間」は、自律神経に影響を及ぼしやすく、睡眠が不規則な状態が続いたり、慢性的な睡眠不足は、自律神経の乱れを起こしてしまう可能性が高いです。
腸の運動の事を「蠕動運動(ぜんどううんどう)」と呼び、自律神経の内、交感神経が優位に時に機能が不活性化し、副交感神経が優位の時に活性化します。
交感神経は、運動時やストレスを強く感じた時に分泌され、副交感神経は、睡眠時やリラックス痔に分泌されます。
睡眠時間がバラバラであったり、短か過ぎや浅い場合は、便が効率良く生成出来ません。
結果的に腸内の悪玉菌が増え過ぎてしまい、お腹が張る原因になってしまいます。
他には、運動不足も注意が必要で、特に座ったり、寝転がったりする時間が長い場合は、部分的な血行不良等が起こりやすいです。
定期的に立ち上る、歩く、軽い運動だけでも違いますので、なかなか、しっかりと汗が流れるまで運動する事が出来ないと言う方も、是非取り入れてみて下さい。
お腹が張る原因が食事内容に問題が有る場合
単純に摂取する事によって、お腹が張る食品は、根菜類、豆類、果物、アブラナ科の野菜、繊維質の多い野菜、炭酸、発酵食品、動物性タンパク質の多い食品です。
「動物性タンパク質」は、肉、魚介類、卵、牛乳、お菓子等で、分解する為に大量の悪玉菌が必要になります。
特に、脂身の多い肉、揚げ物、炒め物、お菓子等は、分解する為に大量の悪玉菌が必要になります。
腸内環境が悪化しやすく、お腹が張る状態が酷くなりやすいです。
アブラナ科の野菜は、ブロッコリー、大根、カリフラワー等で、「イソチオシアネート」と呼ばれる成分が含まれています。
「イソチオシアネート」は硫黄分ですので、お腹が張るだけでは無く、「おならが臭くなる」と言う現象も起きてしまいがちですが、健康的には問題有りませんので、心配する必要は有りません。
また、繊維質、脂身、生肉、生野菜等は、消化に時間がかかりますので、冷えや体調不良等が原因で消化しきれずに腸内で異常発酵を起こし、お腹が張る場合が有ります。
体質にもよりますが、カフェインの摂り過ぎ、飲酒、喫煙等も注意が必要な場合が有ります。
お腹が張る原因がストレス・緊張・不安の場合
ストレス・不安・緊張等を感じた場合、身体は、無意識的に交感神経を優位にさせる事によって、身体中の機能を活性化させます。
交感神経が優位な状態は、運動時等も含まれます。
この時、腸の蠕動運動(ぜんどううんどう)は不活性化してしまっている状態です。
蠕動運動は、神経や筋肉と繋がっていて、筋肉を上手く動かす事によって腸管を動かし、便やガス等を肛門近くまで送る事が出来ます。
例えば、ジョギングや筋トレをしている時に、腸の蠕動運動が活性化してしまうと大変な事になってしまいますが、この働きのお陰で、大惨事が未然に防がれています。
交感神経を自分でコントロールする事は難しいので、ストレス・不安・緊張等が続いてしまった場合、腸の蠕動運動は低下したままです。
腸の蠕動運動が低下した状態を放置してしまった場合、腸内に蓄積したガスや便が上手く排出する事が出来ません。
どうしてもお腹が張ると言う状況が続いてしまいがちです。
女性であれば、月経や妊娠、授乳中や更年期等でも自律神経が乱れてしまう場合が有り、腸の蠕動運動が低下してお腹が張る場合も有ります。
また、お腹が張る状態が続いてしまった場合、腸内の悪玉菌が増えてしまいますし、肛門付近の便の水分は腸管に吸収されて硬くて排便が難しくなってしまいます。
この状況を改善するのでしたら、自分に合った睡眠時間の確保、バランスを考えた食事、運動、ストレスを溜め込み過ぎない、水分摂取量を増やす等が有効的です。
便秘や腸内環境の悪化を放置してしまった場合、状況が悪化していく一方ですし、様々な病気を発生させてしまう原因にもなります。
ストレスや不安、緊張を緩和する事も重要ですが、なかなか出来ませんし、人や状況によって改善策は違います。
先程、自律神経について触れましたが、交感神経とペアになっているのは、副交感神経でリラックスや睡眠中に活性化します。
副交感神経が優位になっている時に腸の蠕動運動が活性化しますので、睡眠時間が短いと飲食物が便に変換する時間も短くなりますし、腸内環境も悪化してしまう一方です。
ストレスや緊張、不安を感じている筈なのに、何故か腸内がゴロゴロとしたり、おならばかり出てしまったり、下痢になってしまう場合が有ると思います。
この場合、交感神経と副交感神経のバランスが大きく崩れてしまっている事が原因です。
気持ち的には元気を出そうとしていても、身体が上手く動かなかったり、人前で話したり、緊張するような場所に行くとお腹が異常に張ったりする場合は、自律神経が乱れてしまっている可能性が高いです。
お腹が張る原因がホルモンバランスの場合
特に、月経時に体調の変化が出やすい方、月経前症候群(PMS)が有る方、更年期に差し掛かった方や変化が有る方は、ホルモンバランスが大きく崩れてしまう場合が有ります。
他には、妊娠や授乳等のように、身体が大きく変わる時期もお腹が張る場合が人によっては起きてしまう場合が有ります。
先程のストレス・緊張・不安の場合と同じように、自律神経の乱れが大きく関係しています。
女性ホルモンが上手く分泌出来なかった事が原因として多いのですが、脳から卵巣にホルモン分泌を促す時に上手く行かなかった可能性も高いです。
自律神経の乱れを上手く解消出来るかどうかが重要になって来ます。
生活リズムが乱れているのであれば整え、自分に合った睡眠時間の確保、軽い運動、リンパマッサージ等も効果的です。
月経前症候群(PMS)でお腹が張る場合
月経前症候群(PMS)を初めて聞くと言う方も居られると思いますので、少しだけ補足させて頂きます。
月経前に起こる「卵胞ホルモン(エストロゲン)」と「黄体ホルモン(プロゲステロン)」の分泌量が増える事が大きく関係しています。
月経前にエストロゲンとプロゲステロンが多く分泌されますので、ホルモンバランスが崩れてしまいます。
月経前症候群は、ストレス・不安・緊張だけでは無く、疲れ、体調不良、生活習慣、食事習慣の変化にも敏感で、症状が悪くなってしまう事が有ります。
お腹が張る原因が癖の場合
一般的に早食い傾向が高い方、大量の空気と一緒に食べる方は、お腹が張る事が多いです。
また、緊張や不安、ストレス等で無意識的に空気を飲み込む癖が出来てしまう場合も有ります。
「呑気症」と呼ばれる精神的な病気の一つで、精神的な「癖」が出来てしまっている事が原因の可能性が高いです。
自分で意識して改善しない限り、通院していてもなかなか改善する事が難しいのが特徴です。
無意識的の内に空気を沢山飲みこんでしまう病気が「呑気症」ですが、緊張や不安、ストレスが原因で交感神経が優位になりますので、沢山の空気を飲み込んでいるのにおならとして上手く排出出来ないと言う状況も起きてしまいがちです。
「呑気症」自体は、近年急激に増えて来た病気です。
比較的、似た病気に「過敏性腸症候群」が存在します。
「過敏性腸症候群」には、ガス型・便秘型・下痢型・混合型が存在し、自律神経の乱れや分泌異常が大きく関係している病気です。
ストレスや不安、緊張も深く関係していると言われていますが、食事の欧米化等も大きく関係しているとも言われています。
一昔前であれば、感染性腸炎後にも発症する事が多いと言われていました。
最近では、食事環境やストレスが原因として大きいと言われていますので、あまりに不安な場合は、病院を受診するのも一つの方法だと思います。
便秘解消情報局のスタッフも「過敏性腸症候群」を発症した経験が有ります。
病院では、精神を落ち着かせる薬や漢方、整腸剤を処方される場合が多く、病院受診している間は、なかなか改善出来ない病気だったと聞きます。
「呑気症」も含め、自力で改善しない限り、薬に頼った生活を送る事になってしまいます。
原因をしっかりと改善するか、自力で乗り越えるしか無いのが実際の所です。
「過敏性腸症候群」の種類によっては、腸の機能低下が深く関係していると言われています。
放置してしまった場合、時間の経過と共に腸内の悪玉菌は増え、次第に便秘だけでは無く、肌荒れやニキビ等も悪化しやすくなってしまう可能性が有ります。
もちろん、軽い運動や睡眠、バランスの良い食事も大切ですが、お腹を捻る運動(ツイスト)を取り入れたり、腸内の善玉菌を増やす事も有効的です。
お腹が張る原因が消化器系の機能低下の場合
加齢、疲労、睡眠不足等が原因で、健康状態が悪化した場合でも消化器系の機能が低下してしまう事が有ります。
荒れた食生活が続いたり、身体や内臓が冷える状況が続くだけでも簡単に消化器系の機能は低下してしまいます。
具体的には、根菜、海藻、肉、揚げ物、炒め物、刺激物のように、消化する事に時間が必要であったり、冷たい飲み物ばかり飲んでしまう時は、注意が必要です。
特に内臓の冷えは、蠕動運動も低下してしまいがちです。
お腹が張る状況が起きてしまったり、悪化する可能性が高く、便秘や下痢、軟便等の排便異常が続く場合が有ります。
消化器系の機能が低下してしまった場合、腐敗した便が長期間滞留してしまう事が多く、腸内の悪玉菌が増えてしまいがちです。
状況によっても変わってしまいますが、消化に良い食事を摂取したり、冷たい飲み物が好きであれば、お腹が冷えない工夫をしたり、運動等で基礎代謝を上げる事も必要になって来ます。
お腹が張る原因が薬の副作用の場合
処方された薬の副作用によって、お腹が張る場合が有るのは、水虫、糖尿病、帯状疱疹、高血圧、高脂血症、シェーグレン症候群です。
他には、炎症を和らげる薬、肥満の薬、おなら止め薬、痔の薬、抗生物質等です。
●水虫
「イトラコナゾール」
●糖尿病
「アカルボース」「ミグリトール」「ナテグリニド」
●帯状疱疹
「アシクロビル」
●高血圧
「塩酸カルテオロール」
●高脂血症
「シンバスタチン」
●シェーグレン症候群
「アネトールトリチオン」
●炎症を和らげる薬
「メフェナム酸」
●肥満の薬
「オルリスタット」
●おなら止め薬
「ジメチコン」
●痔の薬
「ジフルコルトロン吉草酸エステル」
●抗生物質
「ジスロマック」
お腹が張る時に専用の薬を服薬してもあまり良くない理由
一般的に「お腹の張り用の薬」は、
●「ジメチルポリシロキサン」と乳酸菌やビフィズス菌を合わせた薬
●特定の乳酸菌やビフィズス菌を合わせた薬
●「ビール酵母」を主体とした薬
●「ミヤリサン」「納豆菌」等の特殊な菌を合わせた薬
等が一般的です。
「ジメチルポリシロキサン」は、表面張力を下げて泡を破裂させやすくさせる働きが有る成分です。
私達の腸管では吸収等が行われない安全性の高い成分です。
簡単に言うと、お腹が張る時は、腸内でピューレ状の便が滞在し、所々ガスが溜まっている状態です。
出来るだけ「おなら」として排出しやすくするように出来ています。
「おなら」を出やすくすると言う目的であれば、「ジメチルポリシロキサン」は有効的だと思います。
ですが、大量のガスが腸内に蓄積してお腹が張る原因を改善しない事には、状況を改善する事が出来ません。
「お腹が張る・薬を飲む」の繰り返しです。
「でも、他に乳酸菌やビフィズス菌、特殊な菌が配合されているから大丈夫」と言う話も出て来てしまいますが、乳酸菌やビフィズス菌は繊細ですので、胃酸で分解されてしまいますし、腸内で繁殖する事は有りません。
それよりは、現時点で腸内に存在する善玉菌を増やす事によって、腸内の悪玉菌を減らした方が効果的だと思います。
お腹が張る原因が病気の場合
先程の「呑気症」や「過敏性腸症候群」の他に、「胃炎」「胃下垂」「胃潰瘍」等の胃の病気、「腸閉塞」「大腸がん」「大腸憩室炎」「腸炎」等の腸の病気を発症してしまっている可能性も有ります。
他の臓器では、「胆嚢炎(たんのうえん)」「十二指腸潰瘍」「肝炎」「膵炎」「腹水」「肝機能障害」「巨大結腸症」の可能性も有ります。
女性であれば、「卵巣嚢腫(らんそうのうしゅ)」「子宮筋腫」「月経困難症」の可能性、男性であれば、「前立腺肥大症」の可能性も有ります。
これらの病気は、お腹が張る以外にも、発熱や痛み等の異常が出てしまう事が多く、不安な場合は、出来るだけ早く病院を受診する事が望ましいと思います。
お腹が張る原因が「胃炎」の場合
原因の大半は「ピロリ菌」ですが、不安や緊張等のストレス、ウイルス、細菌、食中毒菌、食品、大気中に含まれている「アレルゲン」への過剰反応等が原因の場合も有ります。
刺激物、消化に悪い物、アルコールの摂り過ぎ、胃酸過多等でも胃の粘膜が損傷してしまい、胃炎が起きてしまう場合も有ります。
これらが原因の場合、胃へ急激な負荷がかかる事によって発症してしまいますので、「急性胃炎」と呼ばれています。
体調不良や損傷具合によって、長期化した場合、「慢性胃炎」となります。
他には、「非ステロイド性抗炎症薬」を処方されている方は、胃の炎症が副作用として現れる場合が有ります。
胃が炎症を起こしていますので、お腹が張る以外にも、胃の機能低下や下血、嘔吐感や嘔吐が出る場合が有ります。
殆どの場合は、安静にしていれば数日で治りますので、それ以上続くようでしたら、病院受診が望ましいです。
お腹が張る原因が「胃下垂」の場合
胃が他の人よりも下に落ちてしまっている状態です。
状況によっては、胃の機能自体が低下してしまう場合が有ります。
今まで健康的な方であったとしても、入院や異動等で身体を使わなくなったり、無理なダイエットや偏食等で臓器を守っていた筋肉や脂肪が減少してしまった事も原因になる場合が有ります。
胃下垂は、文字通り、胃が下へ垂れ下がった状態ですので、放置してしまった場合、他の臓器等にも悪影響を与えてしまう可能性が高いです。
胃下垂で悩む方に1番多い悩みがお腹が張る事だと言われています。
便秘等の排便異常、自律神経の乱れも報告されています。
自力で改善出来ると言う人も居ますが、実際は自分で改善する事がなかなか難しい病気ですので、出来るだけ早く改善する事が望ましいです。
お腹が張る原因が「胃潰瘍」の場合
先程の「胃炎」と原因が似ています。
胃炎が長期化してしまい、炎症を繰り返してしまう事によって発症する事が有ります。
お腹が張る事以外には、食後の胃痛が有名です。
主に「みぞおち」部分が痛くなります。
胃潰瘍を発症してしまった場合、食後に痛む事が特徴です。
理由は、潰瘍部分に食べ物や刺激物等が触れてしまうからです。
ほかには、嘔吐感や嘔吐、「ゲップ」が増えると言った症状が起きてしまい易いです。
症状が悪化してしまった場合、胃を貫通してしまう場合が有りますので、出来るだけ早い治療が望ましいと言われています。
お腹が張る原因が「腸閉塞」の場合
腸が捻れてしまったり、便秘が悪化してしまう事等によって、腸が細くなってしまったり、詰まりが起きてしまう事によって引き起こされてしまう病気を腸閉塞と呼びます。
放置してしまう事によって、胃や腸の内容物が口へと逆流してしまう場合も有ります。
明らかに異常だと感じる位、お腹が張る場合、並行して激しい腹痛、嘔吐感や嘔吐が有る場合は注意が必要です。
腸が閉塞してしまっていますので、食欲が減退してしまい易いです。
殆ど何も食べていないのにも関わらず、上記のような症状が出ている場合は、腸閉塞の疑いが有ります。
お腹が張る原因が「大腸がん」の場合
大腸の中に悪性の腫瘍が出来てしまう事が原因で発症する病気です。
大きさによっては、腸管内を狭めてしまう程ですので、細い便が出る事や残便感が残る等が有名な症状です。
お腹が張る以外にも、便秘と下痢が繰り返し続く事、下腹部痛、貧血、血便、おならの回数が異常に増える等が報告されています。
早期治療出来るかどうかが今後を大きく左右してしまいますので、病院への早期受診が望ましいです。
貧血が出やすいのは、「横行結腸」「上行結腸」「盲腸」に大腸がんが出来てしまった可能性が高いです。
血便、便秘と下痢を繰り返す、細い便が出てしまうのは、「下行結腸」「S状結腸」「直腸」に大腸がんが出来てしまった可能性が高いです。
全てに共通した症状は、下腹痛や腸閉塞と言った症状です。
お腹が張る原因が「大腸憩室炎」の場合
成人の10パーセントは、腸内に「憩室」が有ると言われています。
目立つ症状が無いまま、検査等の際に発見される事も多いです。
何かの病気を発症する事が無い場合の方が多いと言われていますが、憩室内に便等の異物が侵入し、炎症を起こしてしまう場合も有ります。
お腹が張る以外には、「おならの異臭」や発熱、下血や腹痛等の症状が出やすいです。
「上行結腸」と「S状結腸」に発生しやすく、「上行結腸」であれば、虫垂炎に似た症状が出やすく、右下腹部痛を感じやすいです。
「S状結腸」であれば、左下腹部痛を感じ易いです。
炎症を放置してしまった場合、危険な状態になる可能性が高く、出来るだけ早い病院受診が望ましいです。
お腹が張る原因が「腸炎」の場合
以前は、「ピロリ菌」が原因の場合も多かったのですが、近年、細菌やウイルス等による感染する事が多いです。
体調不良やストレス等で消化器系の機能が低下してしまった時、発症する可能性が上がってしまい易い病気です。
汚染されてしまった水や海水を飲んでしまったり、汚染された飲食物を摂取する事によって発症する事も有ります。
基本的に病院受診し、一過性で脱水症状やミネラル不足等を意識していれば、数日で回復する事が多いです。
ですが、1週間以上症状が収まらない場合は注意が必要です。
下痢止めや嘔吐止めの薬は、処方されない限り服薬しない方が良いです。
特に、食中毒が蔓延する時期に、腸炎だと誤診されてしまうケースも有りますので、異常が続く場合は、しっかりと医師に相談した方が良いと思います。
便秘解消情報局のスタッフも、ノロウイルスが流行っている時期に腹痛、発熱、嘔吐で病院受診し、腸炎だと診断され帰されました。
あまりにもおかしいので、違う病院を受診すると、進行性の大腸の病気でした。
お腹が張る原因が「胆嚢炎(たんのうえん)」の場合
「胆嚢」は、「胆汁」を蓄えておく臓器です。
過去に「胆石」が出来てしまった方にも起こりやすい病気です。
「胆石」が「胆嚢」に生成されてしまった時に「胆汁」の流れを阻害する場合が有ります。
その事が原因で腸内細菌が繁殖し、炎症が起きてしまう場合が有ります。
胆嚢炎を発症するまで、自分に「胆石」が出来ている事に気付かなかったと言う場合も有ります。
発症してしまう直接的な原因となるのは、「胆汁」が活発に排出される時に多いです。
肉、揚げ物、ファーストフード、ジャンクフード等、大量の「胆汁」が必要となる食生活が続いた時に発症してしまう場合も有ります。
お腹が張ると同時に腹痛、発熱が起きる事が多く、「胆嚢」が存在する右側の肋骨の下部分や「みぞおち」周辺が痛む事が多いです。
お腹が張る原因が「十二指腸潰瘍」の場合
過去に「過酸症」と診断された方は注意が必要です。
胃酸が十二指腸を損傷してしまった事が原因です。
全体の9割前後の原因が「ピロリ菌」による物と言われ、「胃潰瘍」と症状や痛み等が似ているとも言われています。
お腹が張る以外に上腹部の特に「みぞおち」部分の痛み、嘔吐感や嘔吐が現れる場合が有り、下腹部の違和感や口臭の悪化等も報告されています。
症状が悪化すると下血を伴う事が有り、緊急手術が必要な場合が有ります。
「空腹時」に痛みが出やすいと言う特徴が有り、就寝時や起床時にも腹痛が出やすいと言われています。
お腹が張る原因が「肝炎」の場合
ウイルス性肝炎が全体の90パーセント以上を占めます。
アルコール、薬物、自己免疫が原因の場合は、残りの10パーセント程度です。
肝炎は、アルファベットのAからGまでの6種類存在します。
お腹が張る場合も有りますが、「黄疸(おうだん)」が有名な症状です。
体液や解毒機能の有る肝機能に問題が出て来てしまいますので、他には、やる気が出ない、慢性疲労、食欲が内等の症状が出てしまう場合も有ります。
お腹が張る原因が「膵炎」の場合
「膵臓って何をする所?」と言う質問も有りますが、飲食物を消化したり分解する為の「酵素」を生成する臓器です。
主に、飲酒や「胆石」が原因で、「自己分解」を起こしてしまうのが膵炎を発症してしまう原因です。
簡単に言うと、飲食物を消化分解するように、膵臓が膵臓を分解しようとしてしまう事で起きてしまい、発症する原因が不明な場合も多い病気です。
急性と慢性が有りますが、急性の主な症状は、お腹が張る他に、左上腹部痛、背中の痛み、嘔吐感や嘔吐、発熱等です。
お腹が張る原因が「腹水」の場合
「アルブミン」や腎臓の機能異常等が原因で起こる「非炎症性腹水」と細菌感染や炎症、「がん」が原因でおこる「炎症性腹水」が存在します。
主に血管やリンパ管から体液が異常に分泌されてしまう事が原因です。
「アルプミン」は、血清中に含まれているタンパク質の一種です。
お腹に体液が蓄積していきますので、お腹が張る以外にも、他の臓器が圧迫される事も有ります。
嘔吐感や嘔吐、呼吸困難、むくみ等、様々な悪影響が出て来てしまいます。
お腹が張る原因が腹水かどうかを判断するのは、医師にか出来ません。
出来るだけ早い病院受診が望ましいです。
お腹が張る原因が「肝機能障害」の場合
「脂肪肝」「肝炎」「肝硬変」「肝臓がん」等、様々な種類が有ります。
先程の「腹水」が溜まりやすく、お腹が張る事が有ります。
他には、肝機能の低下による疲労、「だるさ」、食欲不振、発熱、むくみ、黄疸、かゆみ、尿色の変化等が報告されています。
お腹が張る原因が「巨大結腸症」の場合
原因が解明されていない病気で、「腸閉塞」に似ているとも言われています。
腸の「蠕動運動(ぜんどううんどう)」が上手く機能出来ていない事が原因で発症する場合が多いです。
お腹が張る事以外には、自力で排便する事が難しい位の便秘、便秘による自律神経の乱れ、嘔吐感や嘔吐等の症状が報告されています。
自覚症状があまり無かったり、あまり感じない事が多いのですが、悪化してしまった場合、「人工肛門」になる場合も有ると言われています。
お腹が張る原因が「卵巣嚢腫」「卵巣がん」の場合
後述する「チョコレート嚢胞」以外は、ストレスや交感神経が関係していると言われていますが、完全に解明されている訳では有りません。
お腹が張るように感じるのは、ある程度以上、腫瘍が大きくなってしまった場合です。
大きさがゴルフボール大まで肥大してしまった事によって分かる方、野球のボール大まで大きくなってから分かると言う方も多く、それまでは何も感じない場合が多いと言われています。
腫瘍が大きくなる事による腹痛や腰痛が出やすく、臓器圧迫による便秘や頻尿等も報告されています。
この頃になるとかなり大きくなっている証拠ですので、特に「卵巣腫瘍」の疑いが有ると診断された方は、出来るだけ早い病院受診が理想です。
「卵巣」は、最も腫瘍が発生しやすい臓器と言われています。
子宮がん検診を受診しているのであれば、医師の指示を守りましょう。
「腫瘍」ですので、良性で「充実性腫瘍」とも呼ばれ、悪性は「卵巣がん」です。
また、悪性と良性の中間に位置する「境界性悪性腫瘍」も存在します。
良性か悪性かについては、医師の触診で弾力を確かめた後、精密検査によって判断される事が多いです。
柔らかければ良性で、「漿液性嚢胞腺腫(しょうえきせいのうしゅ)」「粘液性嚢胞腺腫」「皮様性嚢腫」「チョコレート嚢胞」等が存在します。
「チョコレート嚢胞」は、卵巣内で「子宮内膜症」が起こる事が原因です。
「子宮内膜症」は、子宮以外で月経が起こる事で、卵巣内に内膜組織等が生成され、どんどん蓄積していく病気です。
お腹が張る原因が「子宮筋腫」の場合
完全に解明されている訳では有りません。
現時点では、子宮筋腫の内部に存在する「子宮平滑筋細胞」が、思春期頃から分泌されるホルモン等、様々な影響を受ける事によって、「子宮筋層内」に腫瘍が出来てしまう事が原因と言う説が有力だとされています。
目視が困難な位小さな腫瘍からボール大まで大きくなる腫瘍まで存在します。
子宮体部に約90パーセント、子宮頸部に約10パーセントの確率で発生してしまいます。
お腹が張る以外には、経血量の増加、不正出血、重度の貧血症状等が現れやすく、子宮筋腫の大きさによっては、下腹部を触っても確認出来る位だと言われています。
大きさや状況によって、手術が必要か否かに分かれてしまいますので、必ず、医師の指示に従って下さい。
お腹が張る原因が「月経困難症」の場合
ホルモンに似た働きをする「プロスタグランジン」と呼ばれる物質が、過剰生成されてしまう事が原因と言われています。
「プロスタグランジン」にも沢山の種類が存在します。
「月経困難症」の原因となるのは、「F2α」と呼ばれる種類です。
レセプター(受容体)と結び付いてしまう事によって、子宮の収縮が起きてしまう場合が有ると言われています。
また、「F2α」以外の「プロスタグランジン」が、身体全身の「平滑筋(へいかつきん)」のレセプターと結び付く事も有ります。
嘔吐感や嘔吐、頭痛や発熱等を引き起こしてしまう場合が有ります。
状況によっては、お腹が張る場合や月経時の強い下腹部痛、腰痛も起こる場合も有ると言われています。
お腹が張る原因が「前立腺肥大症」の場合
主に「加齢」による男性ホルモンの変化が大きく関係していると言われていますが、完全に解明されている病気では有りません。
「第1病期」〜「第3病期」まで存在します。
●排尿異常が目立つようになる「膀胱刺激期(第1病期)
●残尿感や膀胱炎、尿路感染等が目立つようになる「残尿発生期(第2病期)」
●排尿が困難になり、腎機能の異常が出るようになる「完全尿閉期(第3病期)」
に分かれます。
「前立腺」が肥大しますので、排尿異常が出る事によって、お腹が張る状態が起き、感染症による発熱、石による下腹部痛が報告されています。
お腹が張る時はどうすれば?
当記事では、お腹が張る時に考えられる様々な原因等について説明させて頂きましたが、自分が病気になる筈は無いと信じていたとしても、想像も出来ないような病気を発症してしまっている可能性が有ります。
もし、頻繁に同じ状況が続いてしまったり、痛み、発熱、嘔吐感や嘔吐、便秘や下痢等の排便異常が伴う場合は、出来るだけ早く病院受診する事が1番確実です。
もし、お腹が張る事と同時に下腹部が痛む場合は、「下腹部痛が起きた時に疑うべき病気と緊急性【必読】」の記事も参考にしてみて下さい。
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