割印は、2枚以上の書類を作成し、関連した文章や内容の場合に使用される事が多く、正本・副本のように、同じ内容の書類を2枚以上作成した場合に使用される場合も有ります

書類に割印が確認出来た場合、「あっ、この書類には、関連性が有るんだな」「もう片方が有る筈なんだな」と言う事が伝わると言う事です。

個人の印鑑で割印にする場合、契約書、借用書、示談書等のように、重要な書類に押す場合が多いです。

会社名名義で使用する場合、基本的に、長方楕円形をしている場合が多く、「会社名+印」が記載されていますが、必須では有りません。

正本・副本以外には、原本・写し、領収書・領収書控え等に割印が使用される場合が多いです。

ちなみに、会社名では無く、「契」の一文字の場合は、「契印」です。

割印の押し方で失敗しない為に

当然、「割れている状態の印」ですので、左右、または、上下に押される場合が多く、綺麗に半分になるように押すと、誰が見ても気持ちが良いと思います。

書類の場合、左上の部分に印刷の文字が割印に重ならないように押す場合が多く、2枚の書類であれば、2枚の書類の左上部分に、それぞれ、割印の上半分、下半分が押されている状態です。

領収書のように、元々1枚の紙を2枚に切り離す必要が有る場合、切り取り線部分に割印を押す場合が多いです。

契約書、借用書、示談書等で、個人の印鑑を使用する場合、会社対会社、会社対個人等、複数人で使用する場合、左から順番に割印や印刷文字と重ならないように、右へ押していく場合が多いです。

もちろん、契約書に署名か押印した順番に左から押印するのが基本です。

また、個人印鑑には、会社で使用する長細い「会社+印」では無く、その書類の署名欄や押印で使用した物と同じ印鑑を使用するのが基本です。

会社の場合、割印用の印鑑が存在する場合が多いですが、個人の場合、専用の印鑑を作成する必要は有りません。

割印の位置は、どこが正解?

書類であれば、印刷文字の邪魔にならないように、左上部分に押す場合が多いです。

もし、3枚であれば、3枚を少しずつ「ずらし」、割印が3枚を「またぐ」ようにして押すのが基本です。

割印と契印の違い

もし、大切な書類が、10枚に及ぶような場合、追加や抜き取り等の不正や誤りが無いように、書類枚を「またぐ」ようにして押すのが契印です。

契印を押す場所には決まりが有ります。

●ホチキスであれば、1枚目を縦に綺麗に折り、2枚目と「またぐ」ようにして押す

●製本状態であれば、綴じ目(とじめ)に押す

もちろん、個人の印鑑を使用する場合、割印と同じよに、署名欄や押印と同じ印鑑を使用致しますので、「契印」専用の印鑑を用意する必要は有りません。

会社が「契印」専用の印鑑を作成する場合、長方楕円形で、「契」の文字だけで構成されている場合が殆どですが、必須では有りません。

契約書の割印は上下のどちらを受け取る?

基本的に、割印の上下、どちらを受け取り、どちらをお渡しするのか?については、決まりは有りませんし、法的にも割印の上下、どちらに効力が有るのかと言う決まりは有りません。

ですが、相手側に「上」をお渡しするのが一般的です。

もし、あなたが、契約書を作成し、相手に契約して頂く場合、相手側に割印の上を渡した方が、トラブルは少ないと言う事です。

割印は、複数枚の時、どうすれば?

会社用の割印は、長方楕円形ですので簡単ですが、複数枚の書類を「ずらし」、押印するのが基本です。

また、ノートや本のように分厚い場合、表紙部分だけを重ねて割印するのが一般的です。

割印と実印

日常生活で使用頻度が高い印鑑は、実印、認印、三文判だと思います。

実印は、住所登録等で使用し、印鑑証明書等で使用している印鑑の事で、実は、何を使用しても構いません。

それこそ、100円均一で販売されている三文判を実印として使用するのも構いませんが、何かが有った場合、笑い事にはなりません(日本は、印鑑文化ですので・・・)

実印は、大切な契約書の割印として使用される場合が多いです。

契約書と言っても、家の購入等に使用する大切な場合から、短期アルバイト契約まで差が有りますが、重要な場合に、実印を使用するのが一般的です。

実印を使用する必要が有る契約書の場合、署名の横に実印で押印します。

割印は、契約書に押印した印鑑と同じ印鑑を使用しますので、実印で押印した場合は、実印で割印して下さい。

誰が押したかも証明出来ない認印では、印鑑の効力が有りませんし、認印程度の印鑑しか必要とされない状況では、割印の必要が無い場合が殆どです。

ただ、実印では無く、認印を押してしまった時点であっても、書類によっては、法的効力が発生してしまいますので、注意が必要です。

認印は、実印以外なら何でも良いと言われています。

ちなみに三文判は、100円均一で購入出来る程度の印鑑の事です。

当時、三文の価値は、今で言う所の100円位でしたので、三文判と呼ぶ場合が有ります。

割印を失敗した時に禁止されている事

比較的重要な書類に割印が使用される事が多く、押印を失敗してしまった場合、違う場所に押印し直すのが基本です。

時々、ボールペン等で二重線等で無効化させたり、修正テープ等を使用される方も居られますが、文書改ざんの可能性を指摘されてしまいますので、避けた方が良いです。

割印は、書類の差し替え、抜き取り、押印後の書類の追加等を防ぐ為の物ですので、誤解を招くような事は、出来るだけ避けた方が良いと思います。

割印は、袋とじの時はどうすれば?

契印の場合とルールは同じで、綴じ目に上下2か所にします。

表表紙と裏表紙の両方に押しますで、合計4か所に押すのが基本です。

もちろん、押す順番は有りません。

割印を収入印紙に押す場合

収入印紙と領収書を「またぐ」ような形で押してある印鑑は、割印では無く、「消印」です。

収入印紙の上下左右のどこに押すのが決まりは有りませんが、基本的に右に押す場合が多いです。

もちろん、収入印紙を右に張り過ぎた状態でしたら、右以外でも良いと言われています。

もし、印鑑の持ち合わせが無く、署名をする必要が有る場合、消す事が出来ないボールペンで署名し、鉛筆等のように消す事が出来る物は無効とされています。

消せる物は、再利用されてしまう可能性が有るから無効ですが、同じような理由で、線による消し込み等も無効です。

「消印」の意味は、料金支払い済みで、使用済みである事を意味しています。

割印専用の印鑑を作る必要が有る場合

個人で契約書、借用書、示談書等で割印が必要になる場合であったとしても、割印専用の印鑑を作成する必要は有りません。

もちろん、会社であったとしても、必ずしも割印専用の印鑑が必要だと言う決まりは無いとは言われていますが、「会社名+印」の長方楕円形で作成しているのが一般的です。